平成最後、哀れなクリスマス
昨日は12月25日。
そうです、クリスマスですね。
その日は平日なのでいつもどおり仕事をして家に帰った。
いつもと変わらない日だと思っていた。
このまま何事もなくこの日が終わるはずだった。
そして、自分の部屋に戻ってきた時にそれはあった…
床に目をやると封筒がある。
嫌な予感しかしないが恐る恐る開けてみた。
その中身は現金。
この瞬間、自分が世界で一番情けない哀れな男になったのだった。
ダメ人間
ダメ人間
ダメ人間
もうすぐ30になろう男が母親からクリスマスプレゼントに金をもらうというのは中々痛々しい。
これはまだまだ親の中では子供という認識が離れておらず、成人した大人という自覚がない証拠である。
子離れできない親と金がなく実家に泣く泣くいることしかできないその子供というなんとも悲しい縮図。
実は我が家では毎年これが行われているので家に帰ってくるまではいつもどおりすぎて忘れているが帰ってくると「あっそうかこれがあるということは今日はクリスマスか」とここでようやく何の日か思い出す。
流石にこの金を受け取ってしまったらいつまでも子離れしないので目を覚ましてほしいのと、自分は親に頼ってはいつまでたってもダメ人間のスパイラルから抜け出せないので突き返した。
だが「兄弟にも上げているし、まだ子供なんだから受け取りなさい」と言われた。
それを押し切って俺は金を返した。
このように兄弟ももらっているのだが、弟はまだ学生なのでまぁ何とかギリセーフかもしれない。
しかし、問題は上はほぼ30になっているにもかかわらずそれを親に
突き返さずにしっかり受けとってご満悦なことである。
上は危機感が全くない人間であるためこの先40、50になろうが結婚もせず実家暮らしで親から金をもらう人生になるのだろうな。
このようにいつまでも子供扱いで親が何でも管理するような人なので人並みの自尊心がなかった。なので日本一周の旅に出ることした。自分を変えたかった。
このまま一生親のおもちゃで終わりたくなかった。
そして旅が終わった。
旅中は全て自分で考え自分で決めていたので自分の意見を持ち相手に言えるようになっていた。
これは自分でも驚いた。
やはり親がいることで抑圧された部分がなくなったことが良かったのかもしれない。
だがまた実家に帰ってきてしまったので折角変わってきた自分が再びもとに戻りそうで怖い。
大分話が逸れた、まさか平成最後のクリスマスがここまで哀れな気分になるとは思わなかった。
俺らしい末路だな。